【地域公共人材・政策開発リサーチセンター】        龍谷大学LORCとLAB応用科学大学による国際シンポジウム開催報告

 LAB応用科学大学(旧:ラハティ応用科学大学)と龍谷大学の共同出版を記念して
「Finish-Japanese Cooperation: Regional Development and Circular Economy
(フィンランド・日本間の連携―地域活性化と循環型経済)」をハイフレックス方式でフィンランド大使館内に設置されたメッツァパビリオンにて開催されました。このパビリオンは、自然に密着したフィンランドのサステナブルな生活様式を、五感を使って楽しんでもらいたいという趣旨で2020年10月に完成しました。

 午後2時(フィンランドは午前8時)開始にあたり、LAB応用科学大学から開会の辞とシンポジウムの趣旨が説明され、ラハティ市長Pekka Timonen氏、LAB応用科学大学副学長Henri Karppinenからの挨拶で始まりました。その後、2021年に欧州グリーン首都賞(Eutopean Green Capital)を受賞したラハティ市における循環型社会に向けた取り組みについての概要が紹介されました。

 白石克孝副学長の挨拶のあと、LORCセンター長・村田和代教授の司会のもと、今回のシンポジウムのメインとなる研究者による研究発表がされました。
 まず、編者であるEeva Aarrevaara氏(LAB応用科学大学)から、今回の共同出版に至る経緯と出版物の内容に関しての説明がされました。
 LORCからは、京都における脱炭素社会や循環型社会の実現に向けた取り組み、レンタサイクルの活用など具体的な事例にもとづく報告がされました※2。
 フィンランド側からは、ユネスコのグローバル・ジオパークの候補地となっているフィンランド南部のアスパウセルカ(Salpausselkä Aspiring UNESCO Global Geopark)における持続可能性についての教育、ビールなど地域産業の活性化についての報告がありました。

 シンポジウムの最後にはLORC副センター長・阿部大輔教授から、今後、情勢が落ち着けば龍谷大学からラハティを訪れ、さらなる持続可能な世界を目指すための研究交流を深めることを期待していると述べると、LAB応用科学大学も同様に、今までのラハティでの経験や、LORCが活動を広げてきた、地産の取り組みによる成果などを共有し、さらに深い研究の取り組みに向けて協力していきたいとの発言があり、双方が今後も協力し研究継続をしていくことで終了しました。

 シンポジウムが行われたメッツァパビリオンは、2021年内に解体予定で、フィンランドから取り寄せた木材を内装に用い、一面をガラス張りとした開放感のある壁面と白を基調とするコンクリートを融合させた現代的な装いで、トイレには性別による入り口の区別が設けられておらず、車いす利用者のための個室をはじめ、利用できるのはすべて個室となっているなど、2019年に「世界最年少で女性」の首相を誕生させ、「ジェンダー平等」を実現しているフィンランドらしい建物での開催でした。

※1
フィンランドからはオンライン参加、龍谷大学からは登壇者など11名が対面参加、一般からの対面参加者2名、オンライン参加者総数は最大時36名

※2(日本側の発表プログラム抜粋)
・“Shrinking Phenomena in Kyoto服部圭郎(LORC研究員)
・“The challenges of decarbonisation and sustainability in Kyoto: The significance of the Kyoto Center for Climate Action”  的場信敬(LORC研究員)
・“Social Innovation in Rural Areas by Promoting the Agricultural Soil Carbon Storage”大石尚子(LORC研究員)
・“Practices for the Realization of a Circular City in Kyoto” 石倉研(LORC研究員)
・Ryoga Ishihara, Shutaro Namiki, and Chihaya Kawai “Beyond the Campus: Collaborative Research by LORC and Sharing Cycle Service PiPPA” 
 並木 州太朗(LORC研究員)、川井千敬(LORCリサーチアシスタント)、 石原凌河(LORC研究員)