大谷由香准教授が第18回「涙骨賞」を受賞

 この度、文学部仏教学科の大谷由香准教授が、論文「不殺生と自死」で中外日報が主催する第18回「涙骨賞」を受賞されました。
「涙骨賞」は、中外日報創刊者・真渓涙骨(またに るいこつ)(1869~1956)にちなんで設けられている賞で、広く精神文化をテーマとする論文や評論を顕彰しています。

 受賞された大谷准教授からは、「賞の由来となった真渓涙骨氏に憧れていて、大学院生の頃から、いつかこの賞に見合う論文を書きたいと思っていました。仏教学で培った文献学の手法を、どうすれば現代的課題に結びつけられるか、長く試行錯誤していましたが、その成果が認められて感慨無量です。この賞の名に恥じないようにこれからも精進したいと思います」とコメントを寄せられました。

 受賞論文では、「仏教では殺生を禁止しているから自死は重罪である」と人口に膾炙した言説が、東アジア仏教の伝統的な教学の歴史からは、一般的な解釈とは言えないことを明らかにしています。「自死は重罪である」という言説は、自死抑制の一端を担う一方で、自死により大切な方を亡くされた方を間接的に苦しめる言葉でもありました。この論文は「自死を仏教では悪とは考えない」と自死遺族に伝え、彼らの気持ちに寄り添うことに、仏教学上の誤りはないことを示しています。

<参考>大谷由香准教授に関するWebページはこちら

           大谷由香准教授