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2022.10.24

先端理工学部 木村睦教授の研究が一般社団法人京都知恵産業創造の森の研究助成に採択

 先端理工学部 電子情報通信課程 木村睦先生と薄膜技術の高い技術力で車載電装機器・産業機器で高いシェアを誇る進工業株式会社との共同研究テーマ「IoTデバイス用電源を目指した低コストな熱電素子の開発」が、一般社団法人京都知恵産業創造の森(以下、京都知恵の森)の令和4年度 産学公連携共同研究開発事業 補助金に採択されました。
 京都知恵の森は、京都府、京都市、京都商工会議所、京都工業会によって、「知恵の交流と融合により新たな価値の創造を図るとともに、産業施策を戦略的に推進し、京都経済の発展と活性化に資する」ことを目的として平成30年に設立されました。産学公連携共同研究開発事業は、新しい社会的価値の創出に繋がる挑戦的・創造的で、かつ、広く社会的課題を解決し、大学等の研究成果・技術の実用化・事業化を目的として、大学等と企業等との産学連携により実施する取組です。
 2035年には世界で1兆個のIoTデバイスが相互につながることが想定されていますが、今回の研究は、その中心を占めるスマートファクトリー向けIoTデバイスの電源を提供するものです。IoTデバイスの電源として現状は電池が主流ですが、スマートファクトリー向けIoTデバイスの電源としては長期使用が前提となり、工場の照明や設備の廃熱、機械の振動という光・熱・振動というわずかなエネルギーを電気に変える環境発電が研究開発されています。中でも、熱を電気に変換する熱電素子の研究開発が盛んですが、最大の課題はコストです。IoTデバイスの電源として環境発電が広く普及するには100円台のコストが要求されていますが、現在研究されているものは要求コストの10倍以上となっています。
 木村睦先生の研究は、材料と製法により低コストな熱電素子を実現し得るものとして、審査員から高い評価と期待を得、今回の採択につながっています。さらに、Ga-Sn-Oという材料はレアメタルレスという観点から資源保護・環境保護という点でも評価されています。


■木村睦先生教員紹介
 https://www.rikou.ryukoku.ac.jp/teachers/elec03.html
■先端理工学部
 https://www.rikou.ryukoku.ac.jp/
■REC(産官学連携)
 https://rec.seta.ryukoku.ac.jp/iag/

■一般社団法人京都知恵産業創造の森ホームページ
 https://chiemori.jp/
 https://chiemori.jp/sangaku/


研究内容(一部)